JIS T 14971(2003) 医療機器―リスクマネジメントの医療機器への適用

この資料は、医療機器の製品化に際して必要な「リスクマネンジメント」の適用に関するJIS T 14971の要求事項を要約したものです。

この規格は、2000年に第1版として発行されたISO 14971:2000 Medical devices―Application of risk management to medical devices を翻訳し、技術的内容及び規格票の様式を変更することなく作成した日本工業規格である。

リスクマネジメントの一般的要求事項

3.1 国又は地域の法的規制による要求 医療機器を規制する各国又は各地域の法的要求が異なるので、適切に適用する。
3.2 リスクマネジメントプロセス 医療機器のハザードを特定すること。
関連するリスクの推定/評価/コントロール/コントロールの有効性の監視する一連のプロセスを確立し維持すること。
★ プロセス

リスク分析 →リスク評価 →リスクコントロール →製造後の情報
←―――――――――→
 (リスクアセスメント)

 ★文書化した製品の設計・開発のプロセスがある場合は、リスクマネジメントのプロセスの該当する部分を取り入れること。
3.3 経営者の責任 a)関連する規格、国又は地域の法的規制を考慮し、受容できるリスクを決定するための方針の明確化
b)経営資源の提供
c)訓練された要員の選任
d)リスクマネジメントプロセス活動の結果の審査
3.4 要員の資格認定 リスクマネジメント業務に従事する要員に適切な知識と経験をもつ人を含める。その知識と経験には、必要に応じて、医療機器及びその使用方法並びにリスクマネジメントシ技術を含める。
3.5 リスクマネジメント計画 リスクマネジメントプロセスに従って、リスクマネジメント計画を作成する。
a)計画の範囲、適用する医療機器の特定と説明及び計画を適用するライフサイクルの各段階
b)検証の計画
c)責任の割当て
d)リスクマネジメント活動の審査についての要求事項
e)リスクが受容できるかの判断基準(規格の付属書Eに参考資料あり)
3.6 リスクマネジメントファイル リスクマネジメント活動のすべての結果を、「リスクマネジメントファイル」に記録し維持する。

ステップ 4.リスク分析(ステップ1〜3)
  4.1 リスク分析手順 4.2〜4.4で規定したリスク分析手順に従ってリスク分析を行い、その実施と結果を「リスクマネジメントファイル」に記録する。
@ 4.2 意図する使用/意図する目的及び医療機器の安全に関する特質の明確化 ・意図する使用/意図する目的の記述。・機器の安全に関する特質の明確化(規格の付属書Aにリスト作成のための「質問形式」の参考資料あり)
A 4.3 既知又は予見できるハザードの特定 正常状態/故障状態における医療機器の「ハザードのリスト」の作成(規格の付属書Dに参考資料あり)
B 4.4 各ハザードに関するリスクの推定 特定した各ハザードについて、正常状態/故障状態における「リスクの推定」(注)FMEA(故障モード影響解析)、FTA(故障の木解析)HAZOP(Hazard and Operability Studies:設計や操作性の意図からの逸脱、製造工程や保守での潜在的事故を想定する手法)といった手法を参考にする。
C 5.リスク評価
 (ステップ4)
3.5(計画)で定義した判断基準を用い、リスクを評価
  6.リスクコントロール(ステップ5〜10)
  6.1 リスクの低減 リスク低減が必要な場合、リスクをコントロールし、また残留リスクを受容できるように、6.2〜6.7のプロセスに従う
D 6.2 リスクコントロールの手段の選択 リスク受容水準まで低減するための「リスクコントロール手段」を特定
E 6.3 リスクコントロール手段の実施 特定した「リスクコントロール手段」の実施
F 6.4 残留リスクの評価 3.5(計画)で定義した判断基準を用いて評価
G 6.5 リスク/効用分析 残留リスクが受容できないで、かつリスクコントロールも現実的でない場合、
・「医学的効用が残留リスクを上回らない」場合はリスクは受容できない。
・「医学的効用が残留リスクを上回る」場合は、次へ進む。
(残留リスクを説明するための情報を付属文書として提供する)
H 6.6 発生したその他のハザード 採用したリスクコントロ−ル手段により、他のハザードの発生有無を確認
I 6.7 リスク評価の完了 リスク評価の完了確認、確認結果を「リスクマネジメントファイル」に記録
J 7. 残留リスクの全体的な評価 全体的に見直し、受容可否を判断
K 8. リスクマネジメント報告書 ステップ1〜12の実施記録
L 9.製造後の情報 ・製造後の情報を見直すための体系的手順の確立、維持。
・顧客苦情、事故報告等を収集して、「リスクマネジメントプロセス」への入力としてフィードバック


[参考]ISO 13485 設計・開発のプロセスとの関係
ISO 13485 設計・開発のプロセス
7.2 顧客関連プロセス
  製品要求事項の明確化、レビュー
7.3.2 設計・開発へのインプット
  ・概念設計
  ・開発仕様の決定
設計・開発の作業
7.3.5 設計検証
7.3.3 設計・開発からのアウトプット
  ・パイロット機の勢作、信頼性改善/確認
  ・取扱説明書(製品の特性の明確化)
  ・製品の合否判定基準
  ・購買、製造、サービスへの情報
7.3.6 設計・開発の妥当性の確認
JIS T 14971 リスクマネジメントプロセス
リスクアセスメント
4. リスク分析
  意図する使用/意図する目的
  ハザードの特定
  リスクの推定
  ↓   
5. リスクの評価
6. リスクコントロール
6.2 手段の特定
6.3 手段の実施、効果の検証
6.4 残留リスク評価
6.5 リスク/効用分析
6.6 その他のハザード
6.7 リスク評価の完了
7. 残留リスクの全体的評価

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