台所を取り巻く環境問題と安全

1.世界を取り巻く環境問題
地球温暖化、このまま行くとどうなる、京都議定書、私たちは何をすればよいのか家庭を中心に考えると、電力・ガス・石油等の省エネルギーから二酸化炭素の削減、廃棄物の削減リサイクル、節水、などが考えられ、常々実行されている。 このほかに食品の節減も考えなければならない。わが国の食料自給率は40%と先進国の中で最低の割合となっています。
2.食の需給
わが国の食糧需給率は40%と主要先進国の自給率のうちで最低となっております。すなわち60%を輸入に頼っているわけです。何を輸入しているのでしょうか?
3.輸入食品
小麦、大豆、とうもろこし等の穀類、えび、かに、いか、たこ,まぐろ等水産物、野菜類、加工食品、の最近問題になった輸入食品としては、冷凍餃子、肉まん、残留農薬の野菜類、など数多くあります。
4.食品リサイクル法
廃棄される食品は年間1,130万トン、何とか活用できないものか、飼料に、最後は肥料に、この法律は食品関連事業者に対するものですが、家庭でも次の点に心掛けましょう。@作り過ぎない。A買いすぎない、B頼みすぎない。
5.食の安全
安全基準、賞味期限、さまざまな規制がありますが、それを逸脱した違反や、ごまかしが多く見られます。食品の品質に関しては、ISO、JIS、JASなどの規格があり、国内では食品衛生法で規制されております。 また、米国、ヨーロッパなどに輸出する場合の規格としてHACCP(ハセップ危害分析重要管理点)などもありますが、これより大切なものは個々の消費者の目であります。常に心がけて注意することです。
6.食中毒
食中毒と言うと、レストランや旅館などの飲食店での食事が原因と思われがちですが、家庭で毎日食べている食事でも発生する危険性を含んでおります。 家庭での発生では、症状が軽かったり人数が1人か2人のことが多いことから,食中毒とは気付かないことが多く、時に重症になったり、死亡する例もあります。 この恐ろしい食中毒は主に微生物(細菌)が原因となります。 細菌と細菌から出される毒素が原因で起こります。 肉類、魚介類、によるものが多く、特に魚介類によるものが多く発生しております。
7.食中毒予防のポイント
厚生省に報告のあった食中毒事件だけを見ても、家庭の食事が原因の食中毒が全体の20%近くを占めております。 食中毒には、O157やサルモネラなどの細菌による細菌性食中毒、食品に洗剤などの物質が混入したりして発生する化学性食中毒、毒キノコや自家調理のフグなどを食べたときに発生する自然毒性食中毒などがあります。 とりわけ発生の多いのがO157に代表される細菌性の食中毒で、全食中毒の内90%程度を細菌性食中毒が占めております。 細菌がもし、まな板に付いていたとしても肉眼では見えません。 しかし、目に見えなくても簡単な方法をきちんと行えば、細菌による食中毒を予防することが出来るのです。

 食中毒予防の三原則は「付けない、増やさない、殺す」です。 この三つの原則をキチンと行って家庭から食中毒をなくしましょう。  先にHACCP(ハセップ)について触れましたが、これは宇宙食に関する衛生管理の手法で、「危害分析・重要管理点」と言われる衛生管理の手法です。 最終製品の検査によって安全性を保障しようとするのではなく、製造における重要な工程を連続的に管理することによって、一つ一つの製品の安全性を保障しようとする衛生管理の手法です。
 この手法により、家庭で危害分析を行うには、食品及びその調理過程に含まれる、可能性のある食中毒原因とその発生防止方法を分析することです。 食品と、調理過程の何処で食中毒菌による汚染、増殖が起こるか、それを防ぐにはどう言う手段があるかを考えることがこの危害分析に当たります。 例えばO157やサルモネラによる食中毒などは、重大な危害と言えます。 このような危害をどのようにしたら防げるかについて手順を明らかにし、調理の際、特に注意を払うべきポイント(正しい調理法)を重要管理点と呼び、家庭では、次の6つのポイントに集約されます。 そこでこの重要管理点6つのポイントについて説明します。 勿論この6つのポイントは食中毒予防の三原則から成り立っております。

ポイント1 食品の購入
● 肉、魚、野菜などの生鮮食品は新鮮なものを購入する。
● 表示のある食品は、消費期限などを確認し、購入する。
● 購入した食品は、肉汁や魚の水分が漏れないようにビニール袋などにそれぞれ分けて包み持ち帰る。
● 特に、生鮮食品などのように冷蔵や冷凍など温度管理の必要な食品の購入は、買い物の最後にし、購入したら
  寄り道せず、まっすぐ持ち帰るようにする。

ポイント2 家庭での保存
● 冷蔵や冷凍の必要な食品は、持ち帰ったら、すぐに冷蔵庫や冷凍庫にいれる。
● 冷蔵庫や冷凍庫の詰めすぎに注意し増す、目安は7割程度。
● 冷蔵庫は10℃以下、冷凍庫は−15℃に維持することが目安です。細菌の多くは10℃で増殖がゆっくりとなり、
  −15℃では増殖が停止します。しかし、細菌が死ぬわけではないので、早めに使い切る。
● 肉や魚などは、ビニール袋か容器に入れ、冷蔵庫の中の他の食品に肉汁がかからないようにする。
● 肉、魚、卵などを取り扱うときは、取り扱う前と後に必ず手指を洗う。石鹸を使い洗った後、流水で十分に洗い
  流すことが大切です。簡単なことですが細菌汚染を防ぐよい方法です。
● 食品を流し台の下に保存する場合は、水濡れなどに注意し、直接床に置いてはならない。

ポイント3 下準備
● 台所を見渡して見る。ごみは捨ててあるか? タオルやふきんは清潔なものと交換してあるか?
  石鹸は用意してあるか? 調理台の上は片付けて広く使えるようになっているか? もう一度チェックをする。
● 井戸水を使用している家庭では、水質に十分注意する。
● 手を洗う。
● 生の肉、魚、卵を取り扱った後には、また手を洗う。途中で動物に触ったり、トイレに行ったり、オムツを交換
  したり、鼻をかんだりした後も手を洗う。
● 肉や魚などの汁が、果物やサラダなど生で食べる物や調理の済んだ食品にかからないようにする。
● 生の肉や魚を切った後、洗わずにその包丁やまな板で、果物や野菜など生で食べる食品や調理の終わった
  食品を切ることはやめる。洗ってから熱湯を掛けた後使うことが大切です。
● ラップしてある野菜やカット野菜もよく洗う。
● 冷凍食品など凍結している食品を調理台に放置したまま解凍するのはやめる。室温で解凍すると、食中毒菌が
  増える場合があります。解凍は冷蔵庫の中や、電子レンジで行う。また、水を使って解凍する場合には、機密性
  の容器か袋に入れて、流水を使います。
● 料理に使う分だけ解凍し、解凍が終わったらすぐ調理する。解凍した食品をやっぱり使わないからと言って、
  冷凍や解凍を繰り返すのは危険です。冷凍や解凍を繰り返すと味が落ちるだけではなく、食中毒菌が増殖し
  ます。
● 包丁、食器、まな板、ふきん、たわし、スポンジなどは、使った後すぐに、洗剤と流水でよく洗います。ふきんの
  汚れがひどい時には、清潔なものと交換する。漂白剤に1晩漬け込むと消毒効果があります。
  包丁、食器、まな板などは、洗った後、熱湯をかけたりすると消毒効果があります。

ポイント4 調理
● 調理を始める前にもう一度、台所を見渡して見る。下準備で台所が汚れていませんか? タオルやふきんは
  乾いて清潔なものと交換する。 そして、手を洗う。
● 加熱して調理する食品は十分に加熱する。加熱を十分に行うことで、もし、食中毒菌がいたとしても殺すことが
  出来ます。 目安は、中心部の温度が75℃で1分間以上加熱することです。
● 料理を途中でやめてそのまま室温に放置すると、細菌が食品に付いたり、増えたりします。途中でやめるような
  時は、冷蔵庫に入れる。再び調理をするときは、十分に加熱します。
● 電子レンジを使う場合は、電子レンジ用の容器、ふたを使い、調理時間に気をつけ、熱の伝わりにくいものは、
  時々かき混ぜることも必要です。

ポイント5 食事
● 食卓に着く前に手を洗う。
● 清潔な手で、清潔な器具を使い、清潔な食器に盛り付ける。
● 温かく食べる料理は常に温かく、冷やして食べる料理は常に冷たくしておきます。
  目安は、温かい料理は65℃以上、冷やして食べる料理は10℃以下です。
● 調理前の食品や調理後の食品は、室温に長く放置しない。例えばO157は室温でも15〜20分で2倍に増え
  ます。

ポイント6 残った食品
● 残った食品を扱う前にも手を洗う。残った食品はきれいな容器、皿を使って保存する。
● 残った食品は早く冷えるように浅い容器に小分けして保存します。
● 時間が経ち過ぎたら、思い切って捨てる。
● 残った食品を温めなおす時も十分に加熱する。
● ちょっとでも怪しいと思ったら、食べずに捨てる。口に入れるのは絶対やめる。

8.環境問題との関係
 先に、家庭での環境問題について省エネルギーによる二酸化炭素の削減、廃棄物の削減、節水について申し上げましたが、食の安全、食中毒の予防を考えるとき、幾つか矛盾する点がありますが、これはまず第一に安全を考え、その上で省エネルギー、節水廃棄物の削減を考えてください。
 もったいないからと言って、怪しいものを食べたり、ガスを節約するために、加熱をおろそかにしたり、手洗いを省略したりしないでください。



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